読書好きにするには?(1)

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読書好きにするには?(1)

▼読書好きにする方法

(1)読解力は全ての基本
→大学受験まではもちろん社会に出てからもハンディを背負うことになります。資格試験にも読解力は欠かせません。

(2)Mさんへのメール
→漢字についてはきちんと時間をかけているお家が多いですが実際にたくさん本を読んでいる子というのは少数派です。本をたくさん読まなければ国語力がつかないかといえば、そんなことは全くないと思います。

僕も、6年生から担当したようなお子さんに対しては「たくさん本を読め」なんて非現実的な指導はしていません。その代わりたくさん問題を解かせます。これで十分なんとかなります(ただし週1回くらいは丁寧に読んで丁寧に考える機会も必要です)。

でも、やはり国語の得意なお子さんは例外なく読書好きです。「たくさん問題を解けばなんとかなる」で満足せずに「たくさん問題を解いても苦じゃない、むしろ解きたい」というレベルまでもっていけば「国語ばっかりやってないで算数もやって!」とちょっと嬉しい悲鳴をあげるような状態になります(実際これで怒られることもしばしば…)。

ですから、4年生くらいなら、本を読む習慣はつけてあげたいところです。ただ、無理に読ませても効果は薄いので、うまく誘導することが必要です。

たとえばTVの時間を30分削って読書の時間を作るとか。この時間は家族全員が同じ本を読んで、誰が一番たくさんのページを読めたかを競う。感想を言い合ったり、登場人物がどこで何をしたかなどをクイズ形式で楽しむなど自然に内容を丁寧に追うようになる工夫もしておくとなおいいでしょう。

大切なのは、「読書させられている」という感覚を持たせないことです。「家族はTVみてるのに僕だけ読書?」というような状態は避けなければなりません。家族関係が鼬の道切りになってしまわないように注意して下さい。

錯覚でもなんでもいいから「僕は読書が好きだ」と思い込むように仕向けていくための工夫を家族みんなで楽しんでみると良いと思います。
⇒クリニックではこういった工夫に関するアドバイスも行っています。(つづく)

2005/08/23

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